2014年1月8日水曜日

「午年はシャガールの馬から」

年末の恒例行事、年賀状。子供の頃は1枚1枚、アニメのイラストや、蛍光ペンやシール手が疲れるまで書いていたけど、いつの間にかパソコンで、ささっと作る時代になった。
 それでも、ありきたりの絵は嫌なので、寅年はシベリアンタイガー、卯年は「ウォーターシップダウンのうさぎたち」、巳年はツチノコfrom「ドラえもん」と少々ひねった。
 来年(今年)の馬はどうしよう?馬で有名なキャラ?流鏑馬や古代の洞窟の壁画?映画「戦火の馬」、絵本「スーホの白い馬」、赤兎馬、黒王・・・。全部、結局同じような絵になりそう。飛躍の年!とかけて競走馬で表現、と行きたいけど、お金のために走らされ、最後は薬殺される競走馬じゃかわいそうだし、と思っていると、ふと優しい目をした馬を思い出した。
 画家シャガールが描く馬だ。ネットで検索すると、たくさん馬を描いた画像が出てきた。シャガールの独特のタッチで、つぶらな瞳の馬がたくさん出てきた。今年はこの馬のイラストで年賀状を作った。

 ふとシャガールを検索すると、昨年から、全国5箇所でシャガール展をやっている。http://m-chagall.com/
残りは静岡と名古屋。シャガールの描く馬は、優しいけど蒼い。これは聖書に出てくる「青ざめた馬」を表現している。(全部とは限らない) 聖書の終末を予言する「ヨハネの黙示録」に出てくる「青ざめた馬」は、「死」の象徴らしい。送ってしまって気がついた。こんな年賀状送って、ごめんなさい。
 シャガールは仏人とばかり思っていたが、実はユダヤ系ロシア人。晩年は聖書をモチーフにした連作もあるが、ユダヤ教徒だから、黙示録は信じていたかどうか?
 それより、やはりあの暖かい絵、そして、圧倒する色使いはいい。
 
 昭和のヤクザ映画「冬の華」で、すっかり丸くなったヤクザの組長が、シャガールの絵を褒めるシーンがある。妙に気になるシーンで、ずっと印象にも残っている。なんとなくわかる気がした。




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