2014年2月20日木曜日

4K映像に合わせた周辺環境

4K映像の登場と合わせてH265という映像フォーマットがやってきた。

H265とは映像の圧縮形態の事です。

現在AVCHDなどで採用されている、H264の後継者であります。

単純にH264の2倍の圧縮率を誇る。


今までの撮影では32GのSDカードにAVCHDフルハイビジョン(ピットレート17Mbps)で3時間ちょっとの取り込みが、
H265だと6時間以上取り込めるようになります。


もちろんこれは4Kの為のコーディックです。4Kではどの程度撮影出来るかは私には分かりません。



そしてもう一つの動き


高速SDカードの誕生!!
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140214-00010009-giz-prod

巨大容量CFカード!!
http://www.phileweb.com/news/d-av/201311/08/34074.html

Sundiskさん全速力です。



さて

第4世代のCPUなどPCでの編集環境や4Kテレビなどの発売により

4K映像の周辺環境が着々と整ってきました。



この流れで今後、映像撮影環境はどう変わっていくでしょうか?


4Kでの環境は前に記事で述べた通り

おそらく4Kは町中(デジタルサイネージ、巨大モニター、映画館等)でみることが多くなる事でしょう。





私が気になるのはフルハイビジョンでの映像環境です。





RAWデータの普及や高ピットレートAVCHDなどが市場に出てまいりました。



1、ビクター AVCHDでまさかの50Mbps!!!
http://www.pronews.jp/news/1402191510.html


2、Blackmagic10万円代のRAWカメラ!!(前回で述べた通り)




4K環境普及でより面白くなりそうなのが、現存のフルハイビジョン。



個人的には

高圧縮H265で50Mbpsでの長時間撮影や、

CFカード256GでのRAWデータ長時間撮影等

が出来てくれたらとても嬉しい事です。



私の理想は

SDカードとCFカードのダブルスロットルでCF_RAWデータとSD_AVCHDの50Mbps撮影が
1台のカメラで両方出来るようになる事。


これで今まで以上に心地よい編集環境が揃えば、

映像制作をもっとクリエイティブに出来るはず!!


映像の夢はつきません。
ソニーが出した4Kハンディカム

2014年2月19日水曜日

『明日ママがいない』と『CM自粛』とカエルの魔術

日本テレビのドラマ『明日ママがいない』の描写が実在の特定の施設を想起させ施設の児童、全国の同様の児童に影響があるとして、ドラマの中止を申し立てられた。

当初は強気の制作サイドも、実害の発生、スポンサーの降板など続き、結局、内容を変更することで日本テレビが折れた模様。
 ちょうど同じような時期に次の2つのCMが『自粛』という形で中止になった。

・キリン『本搾り』のCM
・全日空『羽田国際便』のCM

前者は、アルコール商品なのにかわいいカエルのキャラクターが出ることで未成年、特に子供に飲酒を喚起するとして、後者は、金髪・付け鼻という白人系外国人をカリカチュアライズした内容が、外国の人の不快感を呼ぶと言うのが理由だ。

ドラマ・CMの内容はともかくとして、
これらに関する様々な意見がネットに多く出ている。

ちょっとまとめると
・少数のクレーマーに怯える企業
・ネットの巨大な力、Twitter、ブログの力
・これらの自粛騒動に反応する有名人のTwitterがまた次の記事となる。
・果てはファシズム社会の到来の予兆。


インターネットが登場して20年、ネットビジネスの仕組みを簡単に言うと『クリックされてなんぼ』なのである。

隣の国の悪口記事がよくクリックされるのであれば、企業はためらいもなく、そのサイトに広告記事を載せる。
記事を書く人間も、美談や褒め言葉よりも、誰かを非難したり、貶める方がたくさんクリックしてもらえるとわかっているので、せっせと、誰かのミスや失態を探しては、批判記事を書く。

かくして、ネットの大半は悪口ばかりになる。(もちろん自分が知らない見解や新しい発見もあり、目を開かせてくれるものもある。そういう記事に出会える確率は低いのだが。)

 企業はネットが、ビジネスな強力な武器にもなれば、壊滅的な影響も受ける諸刃の刃であることを知っている。

 火がついては遅いので、火の気を見たらすぐに行動を起こす。
もしかしたら、ライバル会社を貶めるような記事を書かせたり、人を雇って悪意ある口コミを書かせている会社もあるかもしれない。
お金を払って芸能人にマーケティングの一翼を負わす「ステマ」なんてのが当たり前の時代。

ネットの意見なんて裏で何が進行しているのかわからない。

 結局、冷静になってみれば、『明日ママがいない』、お酒や航空会社のCM、今の私の生活に接点はない。
なのに、この手の記事をネットでクリックしているし、わざわざ、こんなブログも書いている。
私同様、多くの本来、興味がなかった人まで、この話題の続報を、人はせっせとクリックしているのではないだろうか?恐るべし・・・・。

 もしかしたら、今度スーパーに寄ると、「カエルのお酒、カエルのお酒・・・・」と唱えながら、キリンの『本搾り』を手にとっているかもしれない。


しまった。既に私はだれかの術中にはまっている!

2014年2月14日金曜日

Ustreamはじめました

もう一週間ほど経ってしまいましたが、先日、すみれ映像舎presentsと題しまして、私の主宰する劇団ザ・プレイボーイズのリーディング公演「さよならかぐや姫2014」を、Ustreamにて生中継致しました。

ご覧いただけた方、また、少しでも気にしていただけた方、ありがとうございました。


配信の模様は、また後日アップさせていただく予定です。
よろしければ、そちらもどうぞよろしくお願い致します。



ここからは劇団主宰として、そして今回初めてUstreamを配信してみたものとしての個人的な感想になってしまいますが、
配信は、とても楽しいものでした。

もちろん、作品についての反省もいろいろあります。
しかしそれ以上に、自分たちの作品が今の瞬間、全世界の目に触れる可能性を持っているということに、
思っていたよりも喜びを感じることができました。


私がかつて劇場で公演を行っていた際、友人や知人の方がほとんどを占める客席に
(もちろん、その方たちも大切なお客様であることに変わりはないのですが)、
少しばかりの閉塞感を感じたこともありました。

もっと、私たちを知らない人や、なんの興味もなかった人にも、出会ってみたい。
そこで一瞬でもいい、通じ合ってみたい。
そんな想いの可能性を、広げてくれるメディアなのだなと思いました。


また、様々な理由で、劇場に足を運べない人はたくさんいます。

仕事が忙しい、お金がない、家が遠い、チケットがとれない…
見たいのに行けない、見てほしいのに来てもらえない。

そんな双方の気持ちの落とし所としても、素敵な技術のように思います。


私なども、故郷の友人や家族、かつて演劇をやめてしまった友達など、公演の度、届けたい人がたくさんいます。
パソコンやスマートフォンがこれだけ普及している昨今です。
ほんの少しで、元気な姿を見せることもできる、いい時代になったものです。


それから、なんとなくの私の主観ではありますが、人気のある劇団さんほど、Ustreamでの配信を普段からやられていたり、そういった要素を取り入れた作品を意欲的に発表しているような気がします。
もう、いい作品を作るだけでは足りない。
そんな風に、世の中が進んでいっているようにも思えるのです。


すみれ映像舎のUstream、これからもっといろいろな幅が広がります。
もし配信などにご興味がおありでしたら、是非お手伝いさせてください。



お問い合わせ、ご相談等々、お待ちしております!

2014年2月13日木曜日

「東京に大雪が降ると・・・」

週末の8日土曜日は東京でも記録的な大雪。
東京に大雪が降ると不吉なことが起こる。
・元赤穂藩四十七士による吉良屋敷討ち入り事件
・江戸幕府老中井伊直政暗殺事件
226事件
ウヒャー!
後世の人の評価がどうあれ、これらの事件は全て「テロル」。
暴力によって政治的目的を達しようとする行為だ。
不謹慎だが真っ白な雪に赤い血。
これも東京が持つたくさんのイメージの中の一つだ。
 もちろん、8日は大事件はなく、誰かがどこかで何かを企んでいたということもない。私個人の大事件は、夜、新木場駅でなかなか発車しない吹きっさらしの電車の中で凍えていたくらいだ。あ~寒かった。

 明くる9日は東京都知事選挙。
事前の予想で舛添氏圧勝。他に有力候補なし。
急遽決まった選挙だったのでいつもはAKB48を起用するTVCMも素人が出るもので、私は結局1回しか見なかった。
ONAIR数自体少なかったはず。
TVニュースでも盛り上げりにかけると無視状態。
細川&小泉が争点化しようとした原発問題もオリンピック、高齢化、医療費、保育所問題の次くらいの位置になっていた。
選挙のたびに注目される「ネット選挙」知識人やその活動もほとんど取り上げられない。
 これほど無関心で、舛添さんが勝つと事前に宣伝しているとどうなるか?舛添さん以外を推している有権者は行っても無駄だ、ということになり行かない。
当然こういう心理が投票率を下げることを知っている現代人は投票所にはいかない(舛添さん支持者も含めて)。
最終的には律儀に組織票を頼まれた支持者のみが投票に行く選挙になる。
 結局、低投票率の中での舛添さん圧勝となった。

 「若者の投票率の低さ」が、選挙のたびに問題視される。
選挙権を行使しないのはもったいないを通り越して罪だ!罰金を!なんて極端なことを言う人もいる。
しかし、現在の統計学の手法を使えば、選挙前にほぼ正確な予想ができる。
それをTVや新聞は言っちゃうものだから、行っても無駄かどうかが事前にわかっちゃうのだ。
断言しよう!投票率の低さはマスコミが作っているのだ。
投票率が下がれば有利になる人日が誰であるのか?彼らは知っている。
逆に言うとマスコミに都合がいい人を当選させることもできるかも知れない。(選挙に関心が向かないように、ロシアの仕切りのないトイレの話ばかりすることも可能なのだ!)

 今回台風の目と思しき細川さん。
反原発を前面に出して、何やら小泉さんが郵政民営化で取った戦法と同じ危険を感じた勢力とマスコミに都合がいい人が一致したら・・・・
 そんな訳はないだろ!と「やりすぎ都市伝説」好きな私にそろそろツッコミが入ったところで、この話はおしまい。
 

 東京に大雪が降ったこの冬。
何も大事件が起きていなければ、それでいいのだが。

2014年2月6日木曜日

RAWデータで撮る映像の新しい時代!!

すみれ映像舎機材担当より


新しい時代の映像制作を予想します!!





ここ最近めまぐるしく変わる映像業界。アナログ放送はなくなり、地デジになり、そしてまた4Kへと・・・。


映像制作会社はついていくのにやっとです。


そしてまた新しい映像制作の時代、

それが


Rawデータです。


写真ではおなじみのデータ形式ですが、最近では動画でもおなじみになりつつあるのです。




ちなみにRawデータとは何かというと、



〝完成状態にされていない画像データのことである。英語Rawは「生」「未加工」を意味する(Wikipediaより)


ということ、撮影後でも編集できる非圧縮ファイルです。

もっとに言うと後から、光量や色などを厳密に編集出来るようになります。

Rawデータなら背景などが光でとばずに全ての絵をキレイにする事が出来るという事です。

写真カメラマンさん達はRawデータをメインで撮影する事のほうが主流のようです。




そんな便利なデータなら、これからはRawデータで撮ればいいんじゃないかと思われますよね?


実はこのRawデータとてもバカデカいのです。


どのくらいかというと60GBで15分程度しか撮れません。


64GBのSDカード1枚で15分〜20分程度です。
実際の撮影ではまだまだ現実的ではありませんね。



しかし映像現場でこのRawデータがこれから主流になってくる可能性があるのです。


それの流れの一つが急激な値段の低下です。


このRawデータすこし前までは何百万もするカメラでしか撮れなかったのです。


それが今では10万円で買えるようになりました。
(ブラックマジックデザインのポケットシネマカメラです)


急激な値段低下に業界騒然。

ブラックマジックの乱といえるでしょう。



そして二つ目の流れがSonyが参戦?


安くRawデータが撮れる!!にSonyが参戦しました。従来のFS700にインターフェースユニット接続でRawデータ撮影が可能に。

http://www.sony.jp/nxcam/products/HXR-IFR5/










そして今は3つ目の流れを待っているような状態です。


現在の4K映像ブームの時代の裏に、実は密かにRawデータブームが始まりかけています。


以前4Kについて書かせて頂きました。

(4K映像の是々非々
http://sumileblog.blogspot.jp/2014/01/4k.html )



Rawデータ撮影についての課題はまだまだたくさんありますが、
Rawデータがもし実用化される事があれば、4K以上のイチダイビジネスであります。



まず
映画のような、キレイな、美しい、
などとうたっている企業が飛びつくでしょう(我が社もそうです)。


そしてRawデータを民間でも簡単に編集出来るパソコンが普及すれば、
専用編集ソフトが売れ、ビデオ親父、ビデオ女子などと言われる人間が増えるでしょう。
Rawデータ専門の映像会社(素人が撮ったものを加工するなど)が出来てもおかしくないと思います。



とにかくRawデータはプロや民間を賑わすことと思います。


この流れ期待しましょう!!

2014年2月4日火曜日

都知事選とローマ人

都知事が選始まった!

都知事選が始まりました。
ほんの半年前までは英雄扱いだった猪瀬さんが献金問題で辞職し、急遽決まった都知事選。原発廃止を掲げ、細川&小泉の元首相コンビの話題性以外は盛り上がりに欠ける顔ぶれ。

若い人もいない。
女性もいない。
かと言って、与党も最大野党も積極的に推す人もいないという、とうとう人材払底の感すらある都知事選になってしまった。
 猪瀬さんを引きずり下ろすのに元気だった都議会からも誰も都知事をやろうと手を上げるものもいない。
国政や、他県で実績を積んだ人も打って出る!ということもない。
 これはどういうことなのだろう?
 東京に限らず、日本自体に、政治家が育つ仕組みが無いのかもしれない。

塩野七生さんの『ローマ人の物語』を読んだことがある人は、古代ローマの元老院の仕組みをご存知だろう。
知らない人のために少し説明します。
元老院というと、ヒゲモジャの賢そうな老人が、経済から軍事まで国家の方針を喧々諤々一生懸命議論しているラファエロの絵画のイメージかもしれない。

しかし、これはギリシヤのアテネのプラトンとアリストテレス。それも学問の問答だ。
それでも同じようなイメージをお持ちの人もいるだろう。

実際の元老院は、実に多彩な機能があった。時代によって構成するひとびと・機能・国家の役割が違うが、共和制時代の政治家養成機関としての元老院を説明します。

 ローマの国家元首は、執政官、定員2名で軍の最高司令官でもある。(塩野さんの喩えは『首相権防衛大臣兼統合参謀本部長』だ。)
その執政官の諮問機関が元老院だ。ローマの財務系の官吏であるクワエストル、貴族ではなく平民の代表者と言える護民官の経験者、名家の子弟がなって終身だった。
世襲ではない。そういった軍事を含む行政経験者が、元老院入りし、老人だけではなく、壮年の男性も多くいた。
ローマのエリート官吏はほぼ全員軍隊経験があり、議員といえど、戦時には一兵士として戦場に死ぬことすらあった。
ローマには戦いの神ヤヌスを祀る神殿があり、戦時にはその扉が開かれていた。
この扉はほぼ閉じられ得ることがなく、どこかで戦争をしていたローマにおいては、今日、議員だった者が、あすの戦場に死ぬことはざらにあったという。
高貴なるものの責任を表す「ノーブレス・オブリジュ」という言葉の語源は凄まじいものがある。

 また元老院で経験を積み、財務官や、法務官といった政務官の代表にもなっていた。今の大臣になるだろう。
つまり元老院は、人の出入りが多く、そこがゴールではなく、再び、行政官にもどるし、戦場にも行くし、ローマの属州や属領に赴任することもあった。
言ってみれば、巨大な政治家養成機関であったと言える。

 もし日本で同じような仕組みを作るとしたら、国会とは別に、学生・社会人から選抜、数万人単位の巨大な受け皿組織を作る。
彼らを中央や地方、国外で行政を経験させる。自衛隊の地方の出納官吏、過疎地の振興事業、建造物の保守、国境の警備、途上国の支援業務、何でも経験させる。
過疎地や、災害があったところにも有機的に人を派遣させる。
その上で、40歳を過ぎたあたりから、個々の適性を見、中央省庁の要職につけたり、国会議員にする(立候補させる)
国家試験時の成績で、省庁や一生の席次が決まる今の仕組みでなく、社会の変化に対応できる人材を常にプール、常に育成、人の出入りも緩やかにした人材プール機能の組織が必要なのかもしれない。
20代、30代で慌てて政治家になる必要は無い。かのシーザーも40過ぎて政治家のキャリアがする。

 いま日本で政治家のキャリアは、どうやって育成されるか?

まず、出身職業だが、①地方議員出身、②政治家秘書、③官僚出身、④組合・政党等の職員、⑤弁護士、⑤タレント・スポーツ・ジャーナリスト他となる。(政治家の子供は職業ではないので出てきません。)

その後は、所属する党の仕事、各委員会の仕事、与党になり政務副大臣、政務大臣をしたあと、党の要職、大臣あたりがゴールになる。
大臣になっても、官僚のトップ、事務次官にいろいろ教えてもらわなくてはいけないので、有権者は、政治家を選んでいるのではなくて、官僚の生徒を選んでいるに過ぎないのかもしれない。
 
都知事になるような政治家は、行政能力があるだけでは、ダメで、都議を何年もやっているだけでもダメ。
こういう東京や日本の元首となる人には、普通の政治家以上の何かが必要で、そこまで養成することはできないだろう。


ただし、強烈なカリスマがなくても、適所に適材を置くシステムは作れると思う。


ローマの元老院のような人材を育成しながらプールする機関を作れないものだろうか?